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クヌルプヒュッテその2 [旅]

   2007.8.11           

   40年前のノートには僕のコメントは無かった
    やっぱりなぁ...と思った
     そういうことは実に面倒と感じるタイプ
      そう自分を分析しているからだ
       でも今回は書き残した
        またいつか読む日が来るかもしれないからね
         ノートには 吉田光夫 内山修 新田和長 陣山俊一
          グズラ 西村よしき 西潟忠雄 の名があった
           皆にも見てほしかったね
            そんな機会があればいい

               

   松浦さん は30歳の頃に,この クヌルプ を建てた
    いまは80歳を超えても,この小屋の顔として接してくれる
     釈然としていて鋭い眼の奥に思いやりがあるような...
      つまりかっこいい老人なのだ
       この日は松本に行くと言って車を走らせて行った

                     

   リビングには ヘッセ の作品からこの小屋の名をつけただけあって
    彼の作品だけでなく多くの本が棚に並ぶ
     吉田光夫 君は 十字軍 の本を読みふけていた
      僕は久しぶりに触るギターを手に馴染ませる
       とはいっても今回初めて購入した Little Martin
        スケールも短いのでちょっと勝手が違う
         音にも次第に慣れたので
          二人で何か演ろうということになった

                                 

   アイルランド民謡の Red Is The Rose


     霧が峰 の丘の連なりは
      20年以上前に旅したスコットランドや
       アイルランドの丘陵地帯に似ている
        羊こそいないがあの広陵感はそれを思い出した
         僕は以前からこの曲が好きなので
          何かの機会にやりたいと思っていた
           二人のレパートリー第一号にしようか
            携帯サイトから詞を引っ張り出し
             iPodからコードを書き出し
              サビのハーモニーを決めて
               いざ練習スタート

                       

   吉田君は初めての曲に馴染むのに悪戦苦闘
    僕は上下に飛ぶハーモニーをなかなか掴めない
     コードもシンプルなようでなかなか複雑
      はじめは不気味な響きの連続になった
       次第に意地になり二人の集中も高まってゆく
        夕食前頃にはアイルランドからやってきた
         中高年デュオになっていた

                                                      

   今日は台風の接近もあって天気はぐずつく
    お昼のお好み焼きのついでにビールに手が伸びる
     とうとう怠惰な男の休日に到達した
      つまりほろ酔いの中での演奏になっていたんだ
       松浦夫人からは最後のほうは凄く良かったと褒められ
        それだけで十分気分が良くなってしまった

                  

   この日は僕達以外に4人の60代の人たちが一緒だった
    かつてここの近くにあった山小屋の常連だったらしく
     やはり何十年ぶりに再会したのだそうだ
      話しても話しても話は尽きない
       自分たちのこと他の仲間達の事
        離れた横では僕達が歌と楽器をかき鳴らす

                          
   夕食後は再びワインの栓をあけた
    明日はここを後にする
     いつかはやってくる別れの時
      前の日の夜はもっともその感情が押し寄せてくる
       僕達は Red Is The Rose を何度も何度も歌い
        録音してはそれを聴きなおした
         この部屋に染み込ませて行きたい
          そんな気持ちだったのだろう

                   
   またきっと来れる
    ただそんな気持ちだった
     酔いは十分深く
      歌を歌う事は素晴らしく気持ちが良かった

   翌日僕達は出発した
    たけちゃん が再び送ってくれた
     三泊四日の休日
      長い山からの旅だった
       いつも今回が一番だったなと思う旅
        今回もまさにそうだった
         いつまでもそう思えていたいね
          諏訪湖畔 を食べ
           ビールを飲み
            最後の贅沢に浸った
         
                        


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コメント 23

osaka maria

なんて書けばいいんやろ・・・。
懐かしさと、今!
常やんの心に残る、心に響く旅が一行一行に乗せられてる♡
またいい歌が生まれる予感♪

私も行ってみたいな『クヌルプヒュッテ』
by osaka maria (2007-08-10 15:12) 

すみれ

山登りと言ったら小学校で丹沢?くらいかな。本当の良さを知らない私はちょっと可哀想。。先輩は山大好き人間で普段からエスカレターでなく階段!英語でハモれる人はすごいとも言っていました^^。自然の清清しい空気はいいでしょうね。何と言っても達成感は自信への源ですよね。40年前の場所に戻ってみたい気持ち分かります。♪あの頃みんな若かった~
昔、旅をすると宿にはよくノートが置いてありましたね。ところで新田さんの愛称はジュリー?生家も判明!今もですか?みっちゃんの最後の「どうも」が面白いですね。内山さんのが見れなくて残念です。常冨さん、今回はしっかり記帳できて良かったですね。
昔も今も集える仲間、それも歌える仲間は貴重ですね!!

mariaさん同様、いい歌が生まれる予感がします♪
by すみれ (2007-08-10 22:51) 

すみれ

追伸:今日はもうろうとして目もかすみ、読解力も集中力も乏しくまたうっか    り病が出た様子、気楽に行きます!
by すみれ (2007-08-10 23:44) 

tzneyan

 思いこみが激しいキャラなんで...つい。いい曲に生まれ変わるかどうかはまったく分からないけれど精神的には高まったね。山って信仰の対象だったわけで,やっぱり何かしらの大きい力があるんだろうか。それじゃなければエベレストに一人で登ろうなどと考える人がいる訳無いよね。osaka mariaさん,ちょっとだけ足を延ばして霧が峰,いかがですか?
by tzneyan (2007-08-11 00:13) 

tzneyan

 すみれさん,僕も最初の山は高尾山か丹沢の大山。遠足で親も一緒だったかな。あの頃みんな若かったよね。ノートに記帳しなかった人はまだまだいたわけで,多分神部さんが引率者だったかな。所太郎君や山田パンダさんもいたね。移動動物園状態でした。気楽に行きましょうね!!!
by tzneyan (2007-08-11 00:26) 

sekko

40年ぶりのクヌルプヒュッテ、松浦さんとの再会、偶然同じ宿で出会った方達との語らい、ほんと楽しかったんだろうな!昔懐かしい思い出に又新たな思い出ができましたね。情景がうかんでドラマのシーンを見ているようでした。
by sekko (2007-08-11 08:38) 

tzneyan

 考えてみれば40年間なんてあっという間のこと。40回梅雨が明けたということだね。合宿は8月の末。もうかなり秋が深くなってきてたんだなぁと思うのです。sekkoさん,いい旅でしたよ。
by tzneyan (2007-08-11 23:51) 

日向子

40年前・・。小学校1年生ですw(^^)p月日の流れってなんだか怖いですね。
移動動物園状態って・・(^^)猫はニャンニャン、パンダは何と鳴くのでしょう?
8月末は、猫の合宿ですか?なんだか高校生みたいですね。
暑さ寒さも彼岸まで。秋のライブ楽しみです。私もいい旅をしたいなぁ
~~。休日は、寝たろう&引きこもり状態です(笑)考えてみると時間がもったいないですよね。
by 日向子 (2007-08-12 01:00) 

tzneyan

 8月末の話は40年前ですよ。ヒュッテの忙しい時期をはずしてという意図でしょうね。一番印象に残っている合宿だったからね。僕はこれからが"寝たろう&引きこもり"になりま〜す。日向子さんも体力温存ですね。
by tzneyan (2007-08-12 21:05) 

日向子

ですよねぇ~~。合宿ってやっぱり学生時代の話ですよね~~。
今日、2日ぶりに玄関から外に出ました。冷蔵庫が空っぽになったので・・。この暑さじゃ、うちの忍者達も簡単には買い物に出かけてくれません。(苦笑)あと2日体力温存でいきます。(笑)
by 日向子 (2007-08-12 23:58) 

tzneyan

 今日はリハーサルなのですが,この暑さではたどり着けるかどうか不安です。合宿してやりたい心境です。日向子さん,後二日間!
by tzneyan (2007-08-14 12:46) 

日向子

ごろごろ、ぐだぐだ、引きこもりのお盆休みも今日で終わりです。勤務表作成を失敗しました。夏休みあと2日残していることに今日気付きました。残念!9月10日までに残り2日を消化できるのか??です。今年は捨てる羽目になるのかなぁ==。リハーサル辿り着きましたか?猛暑を通り越しているような暑さってなんと表現するのでしょうね・・?
by 日向子 (2007-08-14 21:13) 

tzneyan

 この暑さでは楽器もダウンするので,手ぶらで行って楽器は借りました。夏休み誤算でしたね。しかし記憶にこんなに長い暑さってあったかなぁ。日向子さん,頑張って。
by tzneyan (2007-08-15 11:33) 

日向子

もう、がっかりです。最近呆けているのか、誤算の上にまたもやひにちの間違い発覚です。地獄の研修前に、おけいさんの落陽ライブと杉並公会堂に行くぞぉ~~!って張り切っていたのに・・。研修は9月10日からですって・・。ショックです・・。泣
by 日向子 (2007-08-15 22:04) 

tzneyan

 残念!ショック!日向子さん,めげないで下さい!
by tzneyan (2007-08-16 13:31) 

日向子

なんだか、ショックだったけれど研修先は清瀬なので逆に入間から出かけるよりラッキーだなぁなどと。六本木でのライブは水曜日だけれども、気分転換と言ってる精神的余裕があったらきっと出かけます!少しは余裕がありますように!!
by 日向子 (2007-08-18 23:20) 

tzneyan

 余裕があることを!!
by tzneyan (2007-08-20 11:32) 

しのびぶ

突然お邪魔しまーす。
懐かしいです。
40年前、クヌルプにはバロンっていう犬がいた。
小学生だった私のスキーストックは
竹製だった。
リフトは椅子じゃなくて鉄の棒だった。
そんな思い出がよみがえりました。
by しのびぶ (2007-08-20 23:08) 

tzneyan

 おーっと出た!40年前話!竹製のストックね...。僕は車山でスキーはした事ないなぁ...。あの頃の冬の遊びはスキーだけだったからね...。しのびぶさん...ありがとう!
by tzneyan (2007-08-21 13:28) 

しのびぶ

追伸です。
小学1年生の頃から吉田光夫さんには、冬のクヌルプでいつも
遊んでもらいました。従業員用の二段ベッドがある部屋にも
気軽に遊びに行ってました。
吉田さんの巨大文字も懐かしかったです。
(私の息子も早稲田大理工学部を昨年卒業しました)
よろしくお伝えください。
ナスタカシ・アキヒロの姪より
by しのびぶ (2007-08-21 22:11) 

tzneyan

 吉田君に可愛がられたとは...。巨大文字ね。すぐ分かるよね。息子さんは後輩ですか...。しのびぶさん,ありがとう!
by tzneyan (2007-08-23 16:47) 

Mitchan

しのびぶさん、お久しぶりです。
従業員用の二段ベッドがある部屋って、もしかして3階のことかな?こないだtsuneyanと行った時、そこに泊まってたのです。
by Mitchan (2007-08-23 22:31) 

tzneyan

 あの超急な階段の...?従業員用だったんだ?でも居心地は一番良さそう。階段は急過ぎてのけぞっちゃうけど。
by tzneyan (2007-08-24 10:50) 

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